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  グループ企業募集・譲受事例  

COMPANY RECRUITING & CASE STUDY

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​CASE 1

後継者もいない、 倒産するしかない?

70歳の私が、イギリス資本グループへ
事業を譲り渡す

株式会社オーピーエヌ 前代表取締役社長 新田 隆敏

はじめに

高校卒業後、日本国有鉄道(現在のJRグループ)に入社しました。コンピューターが日本に入り、1970年代には民間企業にも普及し始めた頃で、私自身もコンピューターの仕事を希望して、東京で10年ほど、開発に携わりました。民営化に伴い広島へ戻り民間企業へ転職し、節目である50歳を機として、2000年に創業しました。

 

当時は、「IT革命」が話題になり全国各地で講習会が開催され、当社もパソコン教室経営からスタートしました。教室のお客さんからExcelのマクロ等の相談を受けるようになり、プログラマーを雇いソフト開発業務を本格化させました。

多い時には40名に従業員が増えました。指紋認証の入退室管理の導入をきっかけに、セキュリティ関連のIT機器導入・保守業務を開始し、更にMOBOTIX(360度全方位監視カメラ)の商品と、当社の強みであったネットワーク構築技術によって、セキュリティ事業が当社の大きな柱に育ってきました。

売上激減、「会社をたたむしかない」と
弁護士事務所へ

しかし、会社経営は難しいですね、順調な時ばかりではありません。6年前、派遣していた社員を他社に引き抜かれたことで、一気に売上が落ち、大変な時期が続きました。いよいよ会社をたたむしかないと思ったこともあります。従業員への給料の遅配や減配は絶対に避けなければいけないと、資金繰りが一番大変でした。


その頃、M&A仲介会社から「会社を売らないか?」と毎週、毎月のように連絡が来ていたのですが、最初から着手金や成功報酬として数十万、数百万など、お金のことしか言わないので胡散臭いと思い断っていました。試しに一度、話を聞きに行ったら、結局、まずはお金の話でしたし、当社の大変な現状を伝えると次からの連絡も無かったぐらいです。ですので、M&Aは当社には無理だと考えていました。

イギリスの会社から電話がきた

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突然、「岩崎社長と一度、話をしてみませんか?」と会社に電話がかかってきました。なぜ、イギリスの会社がうちに?と不思議に思いましたが、製造業の多い愛知県や広島県などを拠点とするIT会社と資本提携を希望していました。外資系の会社から、仲介会社を通さず直接連絡がきたことに驚きました。しかも仲介会社と違って1円も着手金や成功報酬は要求しないと言うのです。実を言うと最初は、詐欺かもしれない、胡散臭い話だと思っていたのです(笑)。「うちの会社は魅力なんか無いから、時間の無駄。来るなら勝手に来れば。」と断ったのですが、本当に岩崎社長が来日の際に会いたいと言うので、喫茶店で話すことになったのです。

あることを条件に、譲り渡すことを決心

会ってみたら、胡散臭いという印象は払拭されました。わざわざ広島まで来てくれたので、私も、当社が銀行からの融資をリスケしている状況などを正直に話しました。M&Aの話には進まないだろうと帰宅したその夜に電話があり、「話を進めたい」ということになったのです。
岩崎社長のすごいところは、言っていることが最初から今まで一貫して変わらないことです。私も70歳を迎え、どうにかせねばと思っていたタイミングでしたので、従業員やお客様との関係を今までと同じように維持することを条件に、事業を渡そうと決心しました。
その後は、以前より相談していた弁護士に任せ、手続きに時間がかかりましたが、無事に譲り渡すことができました。

『新オーピーエヌ』誕生、従業員は?

新しいオーピーエヌになり9ヶ月ですが、今期は過去最高益を見込んでいます。岩崎社長は、一貫性があり、ちゃんと行動する人だと思います。また、自然に従業員達の中に入り込んでくれました。3ヶ月毎に従業員一人1時間の面談をして、丁寧に会社の方針や一人一人の業務の内容について話をしてくれるので、皆も話しやすい存在であると思っているようです。

インフィニティ・グループとして、国内優良企業との取引にも可能性が広がったことは大きなメリットです。海外プロジェクトも開始し、特に若い従業員は新たな目標ができたようです。実際、インフィニティの受注した案件で協力するため、オーピーエヌの従業員のオランダ出張も決まっています。

現在、そして、これから

私は、今は会長という立場になり、肩の荷がおりました。経営者として一番重たい部分を自然にとってくれたことを、岩崎社長に感謝しています。

運の良い出会いだったと思います。後継者もいないし、倒産するかもしれないという時、岩崎社長と思いきって会ってみようと一歩踏み出したことで、新しい世界が広がりました。振り返ると、経営の厳しい時や岐路では、いつも助けてくださる方に恵まれたと感じています。そして、馬鹿正直な私についてきてくれた従業員の皆にも感謝しています。
新しいオーピーエヌとして、これから更に成長していくよう、見守っていきたいです。時々、以前のように細かいことを言いたくなるのを、ぐっと堪えてますけれどね。

 

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左:Infinity Technology Holdings代表取締役 岩崎博寿
右:株式会社オーピーエヌ 前代表取締役 新田隆敏(現在は会長)

株式会社オーピーエヌ 
広島県広島市中区堺町2-4-1
TEL:082-532-5300
https://www.opn-web.com

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